注意 

ここは鬼太郎受けのやおい小説のページです。
間違って開いた方、18歳未満の方、
鬼太郎受けに嫌悪を抱く方は観ないでお戻り下さい。

基本的に松×高ですが、この話では二人が体を売っている設定
ですので、別の男達を相手にするシーンもあります。
そういうのが不快な方は読まないで下さい。

今回はなんと松岡が受けです。
相手は一刻堂みたいな人。


















































松×高パラレル小説
春売り少年・高と松』



第四章「物好きな男」


松は高ほど人気はなかった。
なぜなら松はどちらかというと不感症で、あまりサービスもしないからだ。
しかしそんな松をひいきにする客もいた。
黒い着物を着た眼光の鋭い男だ。

「…またあなたですか…」

「そうウンザリしないでくれないかね?仮にも私は客なのだから。」

「物好きな方だと言っているんです。」

「まあ、好みは人それぞれだからね。」

「僕のどこがお気に召したんですか?
皆さんつまらないと言って、二度以上指名される方はいらっしゃらないのに…」

「そのつまらないと言われる君の個性に、私は惹かれたのでね。」

松は高と違って、何をされてもあまり声も出さず、
表情もさほど変えないのでたいていの客はおもしろくないと感じる。

「めったに顔を崩さない声を上げない君が、ほんの少し眉をしかめたり
息をもらすだけで、私は楽しいと思うのだよ。」

「…そうですか…」

本当に妙な男だと松は思った。
男は優しかった。まるで愛しているかのように松を抱いた。

男は決まりごとのように胸に口付けるが、松はその意味がよくわからなかった。

「君はここは感じないようだね。」

松の胸の突起を指でいじりながら男は言う。

「そうみたいです…」

「高くんはどこに触れても泣きそうな顔をするが…」

「…!!」

無表情だった松の顔が明らかに変わった。

男はかすかに笑った。
この男も高を抱いたことがあるのか…。
なぜか松は怒りのような感情でいっぱいになっていた。

「高くんはすぐにイってしまうが、君はなかなかしぶといからね。
じつに興味深い。」

「………」

「おっと、失礼。気を悪くしないでくれたまえ。」

松が嫌な気分になったのは、相手が自分以外と寝たことを話したのでヤキモチを焼いたとかではない。
それを男もわかっていた。

「君は…彼が気になるようだね…」

「…いえ…べつに…」

ポーカーフェイスを装うが、それが嘘だということはばれていた。
男はまた少し笑って、事を続けた。

挿入の時はさすがにかすかな声が漏れる。
その瞬間を男は見逃さない。
腰を動かすと松は顔を横にそむけて静かに息をする。

やはり松は大きな声を上げることはない。
それでも男は楽しそうだった。
松は冷めていた。誰に抱かれてもさほど感じない。



松は高のことを考えていた。
高はきっと泣き叫んでいるに違いないと。
そう思うと、今自分の体が男に貫かれている時でも、
自分のことより高のことで胸がはりさけそうに辛かった。

高はこんなことを30年も続けているのか…
屈辱的な行為を強いられ、自分を見失い、もはや快楽に逃げているのか…?
本当は高はどうしたいんだろう?
僕は…彼を救えるのだろうか…



つづく







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