注意 

ここは鬼太郎受けのやおい小説のページです。
間違って開いた方、18歳未満の方、
鬼太郎受けに嫌悪を抱く方は観ないでお戻り下さい。

基本的に松×高ですが、この話では二人が体を売っている設定
ですので、別の男達を相手にするシーンもあります。
そういうのが不快な方は読まないで下さい。

今回やっと松が登場。
でもHの相手は違うので注意。


















































松×高パラレル小説
春売り少年・高と松』



第三章「待ち人来たる」


ある日、高の仲間が新しく入ってきた。
仲間…すなわち身売りの少年。
そう、その者も高と同じくらいの少年で、何となく見た目も高に似ているらしい。
その噂のせいか、高は彼がとても気になっていた。
まだ高はその者に会ってはいない。
会えるとしたら、共同の憩いの場である中庭だけだ。
高は彼がそこへ来てくれるのを心待ちにしていた。

中庭はそんなに広くはないが、芝生が敷き詰められていて、
小さな池に鯉が泳いでいたりしてちょっとした癒しの空間であった。

その芝生の上で寝そべって青い空を見上げている少年がいた。
高は胸を躍らせた。彼だ!どことなく自分と似ているので間違いない!!

タカは流行る気持ちを抑えつつ、そっとその少年に近づいて、
彼が寝そべるその隣に座った。
すると、突然彼から話しかけてきた。



「…体調は大丈夫かい?」

高は驚いた。でも話しかけられて嬉しかった。

「だ、大丈夫です…。あなたは…?」

「大丈夫だよ。僕は松って言うんだ。」

「あ、僕、高って言います。」

「知ってるよ…。この店で一番人気だそうだね…」

「………」

高の表情が曇った。それに気付いた松は体を起こした。

「…タカはいつからここにいるの?」

「…30年以上になります…」

「そんなに…?…どうして逃げないの?」

「…あなたは?」

「え?」

「どうしてここに来たんですか?」

「…人を…探しているんだ…」

「人を…?誰なんですか?」

松は黙って高を見つめていた。

「あ、すみません。いきなり込み入ったことを聞いてしまって…」

「いや…」

「あ…もう時間ですから、それじゃ。また。」

「うん…」

二人はそれぞれの部屋に戻った。
高はいつものようにお客の相手をする。
しかし、なぜか松のことばかり考えてしまう。

「おい…何を考えているんだ…?」

心ここにあらずがお客にもばれてしまった。

「あ…すみません…ちょっと…」

「誰か想い人でもできたのか?やけるな。」

「そんな…」

「でも、今は俺の相手なんだから、ちゃんと集中してくれよ。」

「はい…」

高に追いかぶさる筋肉質な男は凶器のようなそれを高の中に押し入れた。

「つっ…」

何度されてもこの時は痛みが走る。
男は乱暴に激しく高を揺さぶった。

「あっ…!うっ…!はっ…!ああっ!!」

引き裂かれるような衝撃の中、
それでもなお、高はずっと松のことを考えていた。

あの人はどこから来たんだろう?
誰を探しているんだろう?
あの人も今頃誰かに抱かれているのだろうか…
いったいどんな思いで…

高は改めて今の自分の状況が嫌になった。
また涙がたくさん落ちた。




つづく







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