グーマク短編小説
 

お正月記念特別編です。ミッキー達も出演してます。



今日はお正月。
ディズニーの仲間達がミッキーを中心にパーティーを開いています。

「ハッピーニューイヤー!!ハハッ!」

ミッキーの声でみんなで乾杯。シャンパンやジュースなどを飲み始めました。
ミッキーは一人一人に去年の活躍や今年の予定などを話して回っています。

「やあ、グーフィー!明けましておめでとう!!」

「ミッキー!明けましておめでとう!!今年も宜しくね!あひょっ!!」

「こちらこそよろしく!
去年は君はマックスと一緒にショーやパレードなどでがんばったよね!」

「うん!とっても楽しかった!!
今年もマックスとできるだけ一緒にいたいなあ。」

「マックス、君はどうだい?」

「うん…父さんと一緒もいいけど、オレはまたミッキーと一緒に踊りたいなあ。」

「マックスのダンスは最高だからね!それもいいよねっ!!」

「そんな…マックス…」

シュンとするグーフィー。

みんな食べて飲んで楽しく過ごしている。
マックスは他のキャラ達と。
グーフィーはというと…

「どうしたの?グーフィー。」

ミニーが元気のないグーフィーに声をかけた。

「あまり食べてないじゃない。」

「マックスは…本当はボクと一緒にいるのが嫌なんだ…」

「そんなことないわよ。ただ彼は…ちょっと照れてるだけ。」

「ボクはあまり良い父親じゃないから…もっとしっかりしなくっちゃ…」

「グーフィー…」



その時、後ろからいきなりガバッとグーフィーは誰かに抱きつかれた。
ビックリして振り返ると、それはマックスだった。

「とーおさんっ!」

マックスからグーフィーに抱きついてくるのは珍しい。

「エヘヘ〜、元気ィ〜?」

「あっひょ!マックス?」

「『あっひょ』だって!もう、父さんたらかわいいんだから!!」

グーフィーの鼻をツンッと指でつつくマックス。

「マ…大人をからかうもんじゃないよっ!//」

「からかってなんかいないよぉ。オレ、父さん、だーい好きだもん!!」


もたれるようにグーフィーに抱きつくマックス。
あきらかにさっきまでと態度が違うので嬉しさよりも不信感が強くなるグーフィー。

「マックス…どうしたの?お年玉が欲しいの?それは家に帰ってから…」

「何も欲しくないよ…父さんがいれば…」

「た…た、大変だ!!マックスがおかしくなっちゃったよ!」

「どうしたんだい?グーフィー。」

「ミッキー、マックスがおかしいんだ!」

「え?…これは…」

マックスの顔は赤く、トロンとした目をしている。
そしてヒャックリをした。



「マックス、お酒を飲んだんじゃない?」

「お酒なんか飲んでないよ?ジュースだけ…」

マックスのグラスの中の残ったジュースがお酒の匂いがしたのでデイジーが言った。

「マックスが飲んでいたジュースに誰かがお酒を混ぜたんだわ!」

「ドナルド、君かい?」

つい悪友のドナルドをまっさきにうたがってしまうミッキー。

「ボクじゃないよっ!
(と、言っているらしい)

濡れ衣を着せられてグァーグァー怒り出すドナルド。

「誰だいっ!?ボクの息子にお酒なんか飲ませたの!!
マックスはまだ未成年なんだよっ!!」

「父さん、そんな固いこと言わないで!
オレ、すっごく良い気分なんだから…ホラッ、踊ろうよ!マンボっ!!」


マックスはグーフィーの手をとって踊りだした。

「ちょっ…マっ…マックス!」

いつもと逆のパターンである。
みんなそれを見て笑ったが、グーフィーは真剣に言った。

「ダメだよ!マックス!!
成長期にお酒を飲むと背が伸びなくなったり、
病気になったりするかもしれないんだよ!?」

「ええっ!?じゃあオレ、もうこれ以上大きくならないの!?」

「そうかもしれないよっ?」

「そんな…そんなの…嫌だあっ!!」

なんと、マックスが泣きだした。あわてるグーフィー。

「マックス!だ、大丈夫だよっ!!
たぶん、もう飲まなければ…ほらっ、お水を飲んでっ!」

「んっ…」


マックスは大人しく水を飲んだ。
ふらつくマックス。それを支えるグーフィー。

「なんだか…眠いよ…」

目をこするマックス。

「体も熱いし…。ミッキー、マックスを寝かせたいんだけど…」

「奥の個室に仮眠用のベッドがあるから寝かせるといいよ。」

「ありがとう!」


グーフィーはサッとマックスをお姫様抱っこして急いでそこへ向った。

「ヒャハハハ!父さん、ちっからっもち〜!!」

喜んでいるマックス。ますますあせるグーフィー。
個室に入り、ベッドに寝かせた。

「大人しく寝てて。」

「ん〜…父さんも一緒に…」

「マ…マックス…」


手を握られ、キュンッとなってしまう父。

「…おやすみ、マックス。愛してるよ…」

グーフィーはマックスのおでこにキスをした。

「うん…オレも…」

そんなやりとりは久しぶりだったので、感動して涙ぐむグーフィーだったが、
マックスが寝息を立て始めると、キッとしてパーティーにもどって行った。

「グーフィー、マックスの具合はどうだい?」

「今、ベッドに寝かせてきたよ。大人しく寝てる。で?
マックスにお酒を飲ませた犯人は誰なのっ!?」

怒っているグーフィー。
チップがおそるおそる話しかける。

「あのぉ…」

そしてデールも。

「じつは…」


「君達かいっ!?」

「ごめんなさいっ!!」

二人してひれ伏すように本気で謝った。

「イタズラにしても度が過ぎるよっ!!あんなに酔っぱらわせて…!!」

「でも…ほんの少しだよ?」

「そう、ほんのちょっぴり入れただけなのに…」

「ちょっとでもダメ!!マックスはチョコレートボンボン食べた時も変になったんだから!」

「すっごくお酒に弱いのねぇ…」

デイジーが言った。

「まあまあ、グーフィー、二人も反省してるようだし、許してやりなよ!
今日はお正月なんだし、ハハッ!!」

「そうよ、マックスには後でスープを持って行くわ。」


ミッキーとミニーにそう言われ、
まだ少しふくれていたがグーフィーはしかたないとため息をついた。

「もう、ボクのマックスに変なことしないでよねっ!?」

「はあい…」

チップとデールは本当に申し訳なさそうだったが、彼らのイタズラはこれからも続くであろう。

「グーフィー、ほら、飲みなおそうよっ!」

ミッキーがグーフィーのグラスにジュースをついだ。
グーフィーもあまりお酒は得意じゃないらしい。

「まったく…びっくりしたよ…マックスがいつもと違うから…」

「いつもと違う?」

「甘えてきたり、踊ろうって言ってきたり…」

「それって素直になったってことじゃないのかな?」

「素直になった?お酒のせいでしょ?」


「お酒を飲むと気を良くして本性を表すこともあるからね。
普段恥ずかしくて言えない事も言えちゃったり…」


「本性…?本当の気持ち…?」

さっきのマックスに言われた事を思い返す。

『オレ、父さん、だーい好きだもん!!』

グーフィーは瞳を揺らした。

「グーフィー、君は立派な父親さ!ハハッ!!」

ミッキーがウインクした。微笑むグーフィー。



そして、数時間後…マックスが目覚めた時、酔っ払っていた時の記憶は一切なかったのでした。


「…?…頭痛い…」





終わり









ちなみに私は高校2年の時に父の付き合いでお酒を一晩飲んで以来、
身長がピタリと止まりました。

未成年者はお酒飲んじゃダメだよ。
成人でも飲みすぎは良くないよ。
体に良くないし、周りの人に迷惑かけたり、
自分も困ることになりかねないからね。





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